けっこう毛だらけ猫愛だらけ

いつもニャーニャー鳴いています。

雑記

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 こんなニュースがあった。

 

ところで先日、夫と一緒に店で雑誌をなにげなく読んでいた。

そこに「大学ランキング」みたいなのが載っていて、夫の出身校が堂々の私大文系ランキング1位、偏差値は80だった。(何が原因でこんなに偏差値があがってしまったんだろうか)

ちなみにこのブログにもよく登場する我が夫氏の出身校は、あの切込隊長とかトイアンナさんとかはあちゅう氏と同じである。

 25年前、夫氏の大学受験時の第一志望校は京大法学部で、このときセンター試験の点数が945/1000というなかなかの好成績だった。だが京大法学部はさすがに難関で、あっさりと落ちてしまった。夫氏の話によれば、このとき受験生があまりにも多すぎて、京大の本部建物まで入れないほどの数だったという。

センターの試験があまりにもよかったため、センター利用をして慶応に入った。

 

  夫氏の場合、かなりの進学校に通っていたからまわりは京大がゴロゴロだし、実弟にいたっては東大法学部である。だから「俺、慶応にしか入れんかった…」という意識がけっこう強い。

氷河期世代のすごいところは、このレベルでも就職活動は全滅だったということだ。

夫氏だけでなく、私の周りには早稲田慶応クラスでまったく就職できなかった人がチラホラいた。

 

  私は、氷河期世代早慶クラスの人々が、今の学生と比べて劣っているとはとても思えない。むしろ人が多かったぶんだけ、高いポテンシャルは持っていたと思う。

夫氏は大学を卒業して、非正規の社員になって、それから30歳すぎるまでずーっと非正規だった。これが夫氏の人生にとってかなりきつかったのは言うまでもない。

 

  氷河期の就活はもう本当に特殊で、あちこちの会社で「落とすための面接」をやっていた。着ている服が気に食わないとか髪型が駄目とか、暑いからジャケットを脱いだ、出されたお茶を飲んだとか、しょうもない理由で人がゴミのように捨てられて行った。私の友人には、「太っているから」という理由で落とされた人がいた(※この人は大学は京大)

はっきり言うと、このとき、日本の産業界が失った人材の損失はかなり大きなものだと思う。学歴に関わらず氷河期世代にも優秀な人材はそれなりにいたはずなのだ。

 

一方、激しい就活戦線を勝ち抜いても、激務で鬱病になる人とかもいた。こういう人を私は何人も知っている。「鬱になった」と言っても「俺もだわ」と返ってきてもまったく驚きもしない。

 

 私が夫氏と暮らしていて思うのは、夫氏の能力は全体的にすごく高いのだ。とくに国語の能力が高くて、まるで聞いた事のないような言葉を知っていたりもする。

だけど、夫氏には弱いところもあって、指示されたことを忠実に、かつ正確に的確にこなすことはできるのだが、なにかを生み出すということがどうにもできない。いわゆるクリエイター気質とはかなり違うところにいる。

だが最近の会社では、クリエイティブなところを評価されるところが多いし、夫氏が行きたかったのはそのようなことが重視される業界だった。だからここで歯車が噛み合ずにここまで来てしまった感じがある。

あとから思えば、20歳そこそこで自分の強みとか総合的な能力、自分の立ち位置とか、そういったものをしっかり把握できている人のほうがよほど少ない。やりたいことがはっきりしているとか、この業界にどうしても行きたいとか、俺の強みはこれだ!というのがはっきりした人はけっこう強い。

 

 宝塚市のニュースについたブコメに、「この程度の給料で」というブコメがあったが、それは違う。氷河期世代が求めているのは安定した雇用なのだ。

 氷河期をまざまざと見ていた私は、あの当時、一時的にでも公務員の数を増やして優秀な人材を公務員として雇用していれば、少子化は少しでも違っていたのではないかなと思う。

 

こんな増田もあった。

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でもこれ、よく読めばわかるんだけれど、貧乏なことが本質的な原因ではないと思う。

私は殆ど零細企業かつ拘束時間の長い業界に勤めているので、育休なんてとれないか妊娠したら辞めるしかない。

出産後の再就職も朝から働いて定時が20時なのが当たり前の業界からフルタイムでの勤務は家事育児との両立が難しく感じるので子供が一人で留守番できる年になるまではパートで働くことになるだろうし、そもそも保育園競争率も高い様子なので預け先が見つかるのかもわからない。

(太字は筆者による変更)

 

 明日寝る場所がない、食べ物がない、みたいなレベルの貧困ではないから、つくれない理由はおのずと「不安定だから」ということになる。要は、立場が不安定なことで、子どもを作ることに踏み切れないのだ。

 

  かつて、ベビーブームがあった頃の日本というのは公務員が実に多かった。私の祖父や親戚のおじさんたちもそうだが、高等小学校卒(=いまの中卒=15歳)でも公務員になれた。15歳で、高い学歴や立派な資格がなくても安定した職にありつけた時代があった。日本経済が成長途中で、とにかく人が足りなかった時代だ。

たばこも塩も専売公社でほぼ公務員だったしNTT(電電公社)もそうだ。国鉄もそうだし、インフラ関連職種の多くが公務員だった。その人たちはやはり立場が安定していたのである。だから子供を作ることができた。

風向きが変わったのはやはり国鉄解体あたりからだと思う。

 仮に昔の日本が、今のように非正規が多く、5年後がどうなっているのかわからないという立場の人が数多くいたとしたら、ベビーブームがそもそも起きていない可能性もある。

少子化をどうにかしたいのであれば、もう小さな政府路線をいいかげんにやめるべきだと思う。

 

 

なんだか適当になってしまったが、雑記だからこれでいいのだ。

最後に昭和時代の映像でも貼って終わりにする。

別に昭和ノスタルジーに浸りたい訳ではないけれど。

 

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おわり。