けっこう毛だらけ猫愛だらけ

いつもニャーニャー鳴いています。

ナイーブな自分がツライ話

さて、体調を崩していてすわコロナか?となっていた私ですが、熱も下がってきて手足のきつい痛みも取れてきて、腹痛もましになり小康状態となってきました。

咳は初めからほとんど出なかったので、一体この不調はなんなのかという感じです。

しかし起き上がっているととにかく苦しいし、胸痛がすごい。これはなんなのか。

今日診てくれる病院があったら行こうと思っていましたが、もう少し様子見した方が良いのだろうか。いまいち判断がつきません。さほど熱がないのに頭が朦朧として、普段からアホなのにさらにアホになってキツかったです。

 

以下、メンタル関連の記述があります。嫌な人はリターンしてください。

 

 

調子を崩した日、私は「メルトダウン」というのを起こしていました。

メルトダウンというのは、自閉症を持った人が起こしてしまう一種の錯乱、パニック発作で、これが起きると私の場合は衝動的に自傷行為に走るところがあります。

こちらに海外の自閉症団体の作った映像があるのですが、まさにこれこれ!というくらい、自閉症の感覚をよく表しています。

youtu.be

私は普段あまりメルトダウンは起こさない方なのですが、この時はとにかくやることが積み重なり、休むことができず家事をくるくるとし続け、気がついたら自分の頭をガンガン殴りつけている状態でした。私の脳は処理可能な情報の限界を超えていて、錯乱するほどに混乱に陥っていたということになります。

私は錯乱した時に自分に攻撃性が向くタイプなのですが、私の妹のように物を破壊するメルトダウンを起こす人もいます(※妹も自閉症です)

writertakuma.hatenablog.com

こちらのブログにもメルトダウンのことが触れられていますが、いやもう、ほんとこんな感じ。自分の場合は、ストレスあるな、苦しいなと思ってもそれをこらえて活動し続けると、ハイ強制終了みたいな感じでメルトダウンが起きます。しかも通常では考えられないくらいに「当たり前のこと」で起きたりするのが非常にツライです。

今回の私のメルトダウンは、「家事をやりすぎた」のが原因です。鼻で笑う人がいるかもしれませんが、実際にそうなります。

長いこと自分が発達障害であることを知らなかったのと頻度が低いので、一体これが何なのかが自分でもよくわからないまま生きてきました。

 

anond.hatelabo.jp

この増田を読んで、私はかなりびっくりしたんですよね。え、まじで!!普通の人ってこんな感じなの??!

私は、自分が発達障害であると気づくのがかなり遅かったものですから、それまでに何度も旅を経験しています。というか、世間一般的に「旅はいいもんだ」「旅は楽しい」みたいなのありますよね。それを信じて積極的に旅に行こうとしていました。旅の良さを知りたかった。

知らない景色、音、同行者との会話、電車の席の消毒の匂い、知らない土地の匂い、横を通り抜ける人々、横をすり抜けていく人の顔とか表情とか匂いとかがいちいち飛び込んでくる。いらない情報なのに頭にこびりつく。知らない土地の言葉、駅の大きなアナウンス、立ち並ぶビル群、宿の知らない部屋、匂い、全てが過剰な刺激となって私に襲いかかります。待っているのは錯乱

旅に行くたびに錯乱を起こしておかしくなって同行者とかが唖然としている。これはどうもおかしいぞ。毎回すごい苦しんでる。旅って本当に楽しいの??

 

 

最近はもう、自分が自閉スペクトラムなのを認知できているので、自分はちょっと人と違うんだというのがわかってきているのですが、それを容認できるまでは懸命に「普通の人」として振る舞おうとして、負荷がかかってすごく大変でした。

Facebookとかで旅を楽しんでいる投稿とかがあったら、脳と体力にキャパシティのある人なんだなぁと思ったりしています。自分はどうやら「普通」には生まれなかった。普通の人ができることができないらしい。そうした惨めさを抱えながら生きています。

好きで自閉症に生まれたわけじゃないし、好きでメルトダウンを起こしているわけではないのですが、メルトダウンを起こすとやはり周りがびっくりします。今回も大きな音で夫がびっくりして、寝ていたのにとび起きてすごい心配そうにしていました。

 

何年か前にメルトダウンを起こした時は衝動的に首を吊ったりしていて、私の場合、錯乱するとひたすら自分を破壊しようという方向にすごいチカラが働くので、とにかくそのような錯乱時に衝動的に死なないようにしようというのは必死で思っています。今回も、メルトダウンを起こす直前は「私は頭を殴らなくてはならない!」みたいな、何かに命令されてるような感覚でした。

前回のメルトダウンは、夫の友人たちと会食した時に起きてるのがそれかな。ブログが残っているかも。

 

 

どこで読んだか忘れましたが、発達障害の人のことを「ナイーブで面倒な人たち」と呼んでいるのを見かけたことがあります。あー、もうまさにその通りです。

私はHSPもあり強い身体感覚過敏も持っていて、ナイーブの極み、みたいなところがあります。ただし自分の方が異端であるという認識も強いので、周囲が私に合わせろとかいうのはありません。必死で「普通の人」の仮面をつけて生きている感じです。

 

それにしても、長期引きこもりのうちの3割くらいが発達障害だと言われていますが、こういうのが重なると、そりゃ引きこもりにもなるよねえ。。一般社会はナイーブな人に合わせては作られていないですから。

こうしたナイーブさはやはり生きづらいところに直結してるんじゃないかなとちょっと思ったりします。発達障害は個体差が大きいので全ての人がナイーブというわけではありません。

 

私の今回のメルトダウンも、「しなければならない家事をその日のうちにこなす能力がない」というのが根本的な原因で。子供がおらず専業主婦の状態なのになんでと思う人もいるかもしれません。世間で子供のいない専業主婦と言えば「ヒマでしょ?」と思われると思うんですが、自分の場合は物事をこなすのが全てにおいて遅いので、普通の人の3倍か4倍くらいの時間をかけないと家事が終わらないのです。私の処理能力はIQ60台で知的障害の範疇にあるのですが、ツライ。自分でもげんなりします。ちなみに日本人平均が100くらいなので、いかに能力が足りないかわかっていただけるかと。

 発達障害の人は家事をこなす能力がなくて行政のヘルパーさんを使う人もいますが、私の住む自治体にはその制度はないので今の所はなんとか自分でこなしています。

 ほんと、生きるの疲れます。

 

 

終わり

 

近況その2

いつもは朝5時〜6時くらいに起きて夫の弁当を作ったりしているんですが、今日は流石に無理で、朝9時くらいに起きて、とにかくもう体がバッキバキで痛い。

熱は微熱になっておりましたが、トイレに行くのすらすっごいきつい。

新型コロナではないとは思うんですが念のために仕事をキャンセルして保健所に電話。

あの、、保健所の人っていまだに「2週間以内の海外渡航歴は?」とか聞くんですね。どう考えてももう海外以外の原因でしょって思うんですけどね。

で、案の定、体よく断られて、かかりつけのクリニックに行ってくださいねーみたいな。

 

次に店員全員がマスクしていないカフェに電話したんですよ。

それで、「お店に行ったらお料理の上で店員さんが普通に喋っていたので、飛沫が気になるのでマスクの着用をお願いできませんか」と伝えたところ、

店長の意向があるのでそれはできません」と。

まじかよ。

 

店長さんが「コロナは風邪」系の人だったようですね。。

 

店員さんによれば、このカフェは店長の意向で調理スタッフ配膳スタッフ全てが一切マスク着用していないそうで。

それって飛沫が飛んだ料理を客に出してるって事ですよね…しかも指摘されてもそれをやめるつもりもないと。それって食品衛生的にどうなんでしょうね。コロナ禍だから余計に。

お店のHPに“安心、安全なお食事を!”とか書いてあるんですけど、全然安心じゃないじゃん…

飛沫感染って立証するのがほぼ不可能だし、それをわかっててマスクしてないんだったらすごい悪質だよね。

 

個人経営のお店だし少しでも行かなきゃって思った私がバカみたいでした。 

マスクしないのがポリシーだって言うなら外にそう書いておいて欲しいですよね。カフェに入って着席するまでまるでわからないんだもの。

 

 

終わり

近況

ここしばらく、季節の変わり目のためかひどく調子を崩していました。

 

で、日曜日に夫と駅前に出かけたんですよ。

そいで、コロナ以前によく行っていたカフェに足を運んだんですけど、テラス席みたいなのが出来ていて、屋外ならいいかなと思って席についたんですね。

で、水が運ばれてきてその時、えっってなったんですけど、なぜかこのカフェ、店員さん誰一人としてマスクしてないんですよ。マジで?って思ったんですけど、正直その時点で店を出るべきだったなと後から後悔したりしたんですけど。

二人で飲み物だけ頼んだんですけど、当然ながらマスクしてないから平気で飲み物の上で喋ってる。30センチくらいの距離で思い切り喋ってるわけです。

もうそこで飲まずに帰ってきたらよかったのに。貧乏症なもんでそういうの出来ないし。なんで飲んだんだろう。健康の方がよほど大事なのに。こっちも疲れがひどくて判断力を明らかに失ってたんでしょうか。

そのカフェはスタッフも多いのですが、とにかく誰一人マスクしてません。おそらく上がそのように決めたのだと思います。勘弁してくれと思いましたね正直。従業員自身の健康はどう守るつもりなんだろう。

きちんと確認してから入らなかった自分が悪いんですけど変だと思った。もう行きません。

 

そしてあれから数日経って、今私は37度付近をうろうろする熱が出て、目には立派な結膜炎が。そして全身がとにかく痛い、ガチに痛くて関節がギギギと軋むような感じ。

まだ様子見ではありますが今後熱が上がるようなら保健所に電話するつもりです。

頭が朦朧として回りませんけども、とにかく今こんな感じです。はっきり言うとこう言う店ってめいわくだと思う。コロナは風邪って言いまくってる連中も嫌い。コロナの治療費用を出してくれるわけでも代わりになってくれるわけでもないわけでしょ。だったら黙ってろよと思ってる。

 

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news.yahoo.co.jp

自殺のニュースが増えて、悲しい気持ちになっています。

 

大学生のころ、私にはとても仲良くしていた友人のMさんという女の子がいたんですが、この子がある時、「自殺って本当に全てが全て計画的にやってるんじゃなくて、なんとなく衝動的にやってみたら成功してしまったみたいなのが何割かあるんじゃないか」と話していたことがあります。彼女は、「私はそれを自殺にカウントしてしまうのはよくないと思う。それはやっぱり事故と言えるんじゃないか」と言っていたんですね。私自身も自殺未遂は何度もしていますが、冷静な判断力を失って、苦しみから逃れたい一心でなんやかやとやっていたら気づいたら死んでいたみたいなケースってちらほらあるんじゃないかと思ったりもします。

 

私の知人のお父さんは自殺で亡くなっていますが、命の電話の相談員だったそうなのです。身もふたもない話ですが、死にたいって電話してきた人に即日30万振り込むようにしたら自殺減りそうだよねw

 

ブログには色々書きたいことあったんですが、もう頭がついていかないので今日はこれで。新型コロナだったらそう言う報告のブログかきます。

 

 

終わり

公園のゴミに異変が起きている

今日のブログは、「公園のゴミがちょっとおかしくなってきていて、それについて私が恐怖を感じている」というブログです。

このブログにはゴミの写真がありますので、嫌な人はリターンしてください。

関西某都市から東京に引越してきて3年ほど経ちました。東京へ引越してきてから、私が日課にしてきたのが近所の公園の掃除です。

ところが、ちょうど6月あたりからでしょうか。ゴミが変容しはじめました。

以前は、公園のゴミですから、「近くのコンビニで買ってきた飲み物の容器」とか、「コンビニのチキンスナックの紙」「パンの袋」「近所のスーパーの総菜のパック」とか、そういったものが大半でした。ようは、ちょっとそこで買ってきたものを公園で食べたが持ち帰れなかったというパターン。

夏になると花火の痕とかそういったものがチラホラあったりします。風物詩ですね。

8月のなかばですが、花火一式が入ったビニール袋がドンと置いてあった日とかありました。あんまりすごかったのでゴミを記念撮影してしまった。

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手前に置いてあるのが30センチくらいのトングなので、大量なのがわかっていただけるかと思います。このときは花火をして楽しんだあとがくっきりと残っていて、

大人だけならいいけど(良くないけど)子どもがいたら確実にそういう大人に育つんだろうなーとか思ってました。1回でこれだからかなりの量でした。

本題。

最近、公園のゴミがおかしくなっています。

写真だとあまりわからないかもしれませんが、写真を載せてみます。

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非常に広範囲に、さまざまなタイプのゴミが散乱しています。実は、以前はこういうことはなかったんです。このようなゴミの散乱の仕方はかなり不思議で、そしていつも千切れたビニールひもが落ちていて、それも不思議です。

ゴミが「新鮮」ではなく、どこかから寄せ集めて持ってきたゴミを、ここで改めてわざと広範囲にばらまいたというような印象なのです。しかもわざわざ薮の中につっこんであったりします。どうも違和感があるゴミなのです。

私はこの状態を少なくとも5回は片付けています。それでも再び起きているということは、犯人は「誰かがゴミを片付けている」というのを認知していて、そして再びゴミをばらまくという行為を繰り返しているということになります。

 

 

え、怖ッ!! 

怖くないですか?それ。

 

もっと怖いのは、「ゴミを拾う姿を見てウへへ」みたいなヤツですかね。それは確実におかしな人だと思うからもっと怖い。怖すぎるのでちょっと一時的にゴミ拾い中断しようかなと検討しています。

正直公園のゴミ拾いって1円にもなりません。それどころかゴミ袋代を負担しているのは私ですから、お金を出してまで清掃しているという状態です。

 

今のこのゴミはとにかく広範囲にバラまかれているのが特徴で、これまでにこういう事はありませんでした。

じつはここしばらく私は体調があまり良くなくて公園の掃除に行けない日が続いたのですが、久々に来てみたらこのありさまで、うわー、これ確実に同じ人だ、もしかしてなんか悪意もたれてる?ヤバくない?と思ったものです。

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なぜかはしっこにまとめられるペットボトル。同じ種類ばかりなのでこれも同一人物によるものだと思います。ただ、ペットボトルの捨て方と前の写真のゴミの捨て方はかなりの違いがあるので、このペットボトルと雑多なゴミは別の人物かなと推測しています。

私はあるとき、自分がいつも片付けているゴミを目の前で捨てて行くシーンを見たことがあるんですが、ポイ捨てをする人っていうのは、本当にナチュラルにあたかも最初からそれがなかったかのようにゴミを捨てていきます。そのゴミは誰かが片付けているわけですが、そのようなことについての思慮はまったくない。(あったらしない)

 

私は、若い頃は人は見た目じゃないわーとか思ってた時期があったんですが、ポイ捨てをしていく人はまぁだいたいひどい見た目です。差別的と言われたら終わりだが、もうどうしようもなくだらしない感じの人がほとんどです。

 

ほぼ愚痴になってしまったけれど、頭を悩ませています。

 

 

おわり

生理、その他雑感

こんな増田があった。

anond.hatelabo.jp

 率直な感想を述べると、ああ〜、こういう人いるいる!という感じ。

私も発達障害学習障害を持っているから、増田がここで挙げているような計算はほぼすべてわからない。生まれたくてこう生まれたわけではないのだが、それにともなう叱責も不都合もすべて自分で引き受けなければならない。

 この人の場合、子どもが欲しいかどうかで話が大きく変わってきそうな感じがする。この奥さんが様々なハンデキャップを抱えているとして、それはやはり子育てをするさいにもハンデキャップとなるわけで、その部分を増田および近親者がサポートをするほかない。母親と似た性質や発達障害を抱えた子どもが生まれてきたらかなり大変だというのは容易に想像がつくと思うけれど、親子ともどもハンデキャップを持っているというのは別に珍しい例でもなんでもないので、子どもをもうけるときは覚悟がいると思う。定型発達の奥さんと定型発達の子どもであっても子育てはすごく大変だししんどい。父親としてサポートをするつもりがないのであれば子をもうけないほうがいいんじゃないかと思う。

この奥さんは水商売をしてきていた人だそうだが、たまたま、今読んでいる本にこのような記述があったのを思い出した。

貧困を救えない国 日本 (PHP新書)

貧困を救えない国 日本 (PHP新書)

 

鈴木:僕の妻はPMS(月経前症候群)がひどくて生理がとても重いんです。妻に、インフルエンザと生理、どっちが辛いって聞いたら。妻が即答して生理の方が辛いって言ったんです。インフルエンザって、結構死ぬかと思うくらい辛いじゃないですか。それよりも生理の方が辛い。それが毎月来る。

生理がないということだけで、男性にはとても大きなアドバンテージがあったんですね。

(略)

自分の取材記録を検索してみたら、生理痛がひどくて、起きれない日もあって、一般職をあきらめてセックスワーカーに転じた人の話が相当数あったんですね。   

(『貧困を救えない国 日本』70ページより。太字は私によるもの) 

私はこの話で「うわぁ」と思ってしまうのだが、みずからの生殖器の不調に悩まされる女性が、その生殖器を使った商売をせざるをえないという部分にものすごい業を感じる。体の不調によって技能を売る事ができず、最後に残ったとりでがみずからの性器というのは、これはもうなんという悲しい業なのかと思う。

しかしながら月の半分が使い物にならない人を社員として受け入れてくれる企業があるかと言えばおそらくないだろう。

結婚は弱者女性にとってセーフティネットのひとつなわけだがこれからの時代には結婚できる男性そのものが減っていく。それはセーフティネットの縮小を意味するので、さらに社会負担は増大していくという悪循環になっていきそうである。

強者女性が弱者男性を庇護下におくというのはないわけではないが圧倒的に少ないケースだ。そこにはやはり生殖が不均衡であるという背景がある。

小林製薬の調査によると、女性のうちじつに85.9%の人がPMSを感じたことがあるそうである。(PDF注意)

https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/report/pdf/v31.pdf

PMS以外に、PMDD(月経前不快気分障害)というものがあって、精神症状がより強い人はこちらに分類される。私自身は生理前のメンタルの落ち込みがものすごくて、ほぼ毎月のように自傷をしたり強い希死念慮に耐えかねて自殺未遂とかをしていたのだが、クリニックでは「PMDDの人はもっとすごいよ」と言われてびっくりしたことがある。

女性の自殺は生理前後に集中するという話もあって、女性の人生と生理はものすごく深い関係にある。生理やPMSによって人生が狂ってしまう人も確実にいるだろう。

月経のはなし - 歴史・行動・メカニズム (中公新書)
 

 『月経のはなし』という本によれば、幼い頃に虐待を受けた女性は生理やPMSがひどくなる傾向にあるらしい。この理由はまだはっきりとわかっていないが(おそらくは虐待によって脳が正常とは違った状態になってしまうからだろうと思われるが、医学的には原因不明)この理不尽さもすごい。成長過程で虐待されて苦しい思いをしてきたのに、それが原因でさらに苦しみを抱えてしまうことになるとは。一体どんな罰なんだよと思う。

この『月経のはなし』という本は、月経に絡む古今東西の歴史の話などを集めたもので、月経があるがゆえにいかに女性がしいたげられてきたかというのが非常によくわかる一冊である。ご興味のある方にはぜひご一読をおすすめしたい。

 

 一般の労働に従事できない、自力では生活が成り立たないほどに月経に苦しめられているのなら、それはもはや「月経障害」と言えるのではないかと思ってしまうくらいだが、残念ながら現在では月経による障害認定というのはされないため、おそらくはなんらかの精神疾患等として障害年金などを受給するという方法しかないのかなと思う。(これが出来る人とそうでない人がいると思う)

  生理の病的な重さによって一般就労ができず、セックスワーカーに従事したとしても、じゃあそれで50代60代までセックスワーカーをやっていけるかというと非常に難しい。こうしてセックスワーカーに流れた人の多くはおそらくはいずれ働くことができなくなり、生活保護にならざるをえないのではないかと推測する。

 この手の生理の話が話題にのぼると「病院で治療すれば」というコメントが散見されるが、病院では手のほどこしようがない病態というのは意外とたくさんあって、社会的な弱者とか就労できない人というのはそうした病気を抱えていることが多い。

 少し前、シロクマ先生のコラムで、このようなものがあった。

gendai.ismedia.jp

 シロクマ先生が「現代の話」をしているのは承知の上なのだけれど、私は「いや、昔の日本ってもっときついよなぁ」というのをどうしても考えてしまう。近現代のような福祉の発達していない時代には社会的弱者はもう相当な困窮を強いられていたのではないか。弱いものを助けるというのは社会にかなりの余裕がないとできない事で、これからの日本社会は以前のような余裕をさらに失って行くからおのずと過去へ回帰する感じになるのかなと思ったりしている。

この記事が出たころ、たまたま赤坂憲雄という民俗学者の『境界の発生』という本を読んでいた。 

境界の発生 (講談社学術文庫)

境界の発生 (講談社学術文庫)

  • 作者:赤坂 憲雄
  • 発売日: 2002/06/10
  • メディア: 文庫
 

 ここに、中世という、福祉のほとんどない社会において、弱者たちがどのようにその苦難と向き合っていたのかが描かれている。

疫病や不具は古くは悪霊(もののけ)の手で外部からもたらされる穢れであり、一定の服忌と禊祓によって払拭できる性質のものであった。しかし、仏教的な宿業観と結びつき肥大化した触穢思想に覆われた中世社会にあっては、前世・現世で犯した悪業が報いとして顕われた業罰として考えられた。

(『境界の発生』94ページ)

中世より以前にも疫病などが大流行したことがあったが、たとえば平安期の疫病の大流行は、「菅原道真公の怨霊によるもの」とされている。ウィルスという概念がないので、とにかく何かに原因を求めてしまった結果の「怨霊」である。

これが鎌倉時代になると、怨霊の仕業というよりは「お前の行いが悪い」という強烈な自己責任論になってしまった。何がどうしてこうなってしまったのかはわからないが、社会規範の変容があったようだ。

盲目、らい病、不具者など、弱者になった者はそれまで暮らしていた共同体を追われて流浪の民となった。このとき、彼らは自分の身を守るために僧侶の姿をすることが多かった。というのは、仏教国において僧侶は特別な身分であって、僧形であれば命を奪われることが少なかったからだ。仏罰をその身に受け、その罰を清算するための流浪の旅である。赤坂はこの流浪の旅を「穢れを浄化するための旅」としている。(なんか『もののけ姫』みたい)

個々人がどのように「仏罰」を受け入れて、そして共同体を去って行ったかまでは想像するくらいしかできないのだが、生すべてが仏教思想にもとづいて動く社会においては意外と割り切れた人もいるのかもしれない。障害や疾病を「罰」とする考え方は、公正世界仮説にも登場するものだが、私自身はこれも一種の障害の受容なのではないかと思うときがある。「障害者を受け入れられない社会が悪い」とか「障害を生かして前向きに生きよう」とかよりもよほどしっくりくる部分がある。何しろ1000年近く前なので現代とは社会のありようも価値観もかなり違っている。

 ■

  鎌倉時代は絵巻が数多く製作され、現存するものも多数あるのだが、意外にも弱者の姿がしっかりと描かれている。(たまたま手元にあったので一遍上人絵伝から)

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これは『一遍上人絵伝』(1299年ごろ製作、国宝、清浄光寺蔵)の一場面だが、寺で畳を運ぶ顔の濃い人物が一遍上人、寺の床下には今にも死にそうな病人の姿がある。最期の場所を求めて寺院へたどり着いたのだろうか?親子?どんな病気?詳しいことはいっさいわからないが、一遍をはじめとする他の人物が何も気にとめていないところを見るとありふれた光景だった可能性がある。

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こちらも『一遍上人絵伝』から。神社とおぼしき鳥居のすぐ下でおそらくらい病と思われる人々が前に器を置いて物乞いをしている。らい病の人は病によって鼻が落ちてしまうのでこうした頭巾で顔を覆っている。それにしても神社のものすごい近くに居るが鳥居にかけこむ少年はとくにそれを気にしている様子でもない。

 こうした絵巻に登場する弱者の姿を見ていると、彼らは共同体からは「排除」されているものの、けして社会から排除されたわけではなかったのかもしれないという感じもしてきたりする。

  突如、月経の話に話が戻るが、近代以前に、「業病」と言われる「らい病」に、月経の血が効くという、トンデモな治療法があったらしい。月経血を服用するのかはたまた患部に塗るのか、詳しいことが謎なのだが、治療というよりは呪術の域を出ない。薬理効果はあまりないと思うのだが効いたのだろうか。

敬虔な仏教国である当時の日本において、女性が成仏できないとされたのは月経、出産にまつわる「血の穢れ」思想によるものが大きい。血が流れ出ることは死を強く連想させるからだ。「らい」もまた「穢れ」の一つであるが、穢れを穢れによって清めるという、対消滅のようなことが行われていたらしい。

それにしても現代のわたしたちは、それほど大きな「穢れ」を月経について感じてはいないだろう。中世を思えば隔世の感である。1000年近いのだからそりゃそうなのだが。月経について口にのせるのもはばかれる、という時代ではなくなってきたことは喜ばしい事であるが、まだまだ月経の医学的側面には謎が多く、いくら頑張って治療しても一般就労ができるまで回復しないという人もいるし、ピルだってすべての人に効果があるわけではない。中学生くらいで生理の到来とともにメンタルバランスを崩してグダグダになっていく人は少なからずいるし、健康な男性が基準とされている社会においては、より男性に近い肉体を持つ生理の軽い人がすべての面で有利なのはどうしてもあるだろう。子どもを生まなくなった現代の女性ならではの特徴かもしれない。

尻切れトンボ気味だがおわり。

2020年6月〜7月末までのお弁当【写真大量】

今回は過去に何度かあったお弁当大特集です。

6月から夫が会社に復帰したのでお弁当作りも再開しました。新型コロナの件もあって、できるだけ弁当を作ってあげたほうが良いと思いコツコツと弁当を作っています。

過去記事一覧はこちら。

nenesan0102.hatenablog.com

nenesan0102.hatenablog.com

nenesan0102.hatenablog.com

nenesan0102.hatenablog.com

ブログを振り返ってみたんですが、2019年はお弁当に関するエントリがありませんでした。意外!作ってたけどブログにするまでいかなかったのかな。

2019年ごろからお弁当箱がわっぱにしたのでわっぱ弁当が多いです。私の弁当はワンパターンなんですが何かのヒントになれば。

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・6月15日  枝豆入りつくね、ネギ入り卵焼き、きんぴらごぼう、きゅうりとラディッシュツナサラダ。実に一年ぶりくらいのお弁当作製でだいぶ手こずりました。

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・6月16日  鶏肉の甘辛焼き、高野豆腐の和風煮物、卵焼き、つぼ漬け。この弁当はビジュアルがかなり好き。

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・6月17日  のり弁。おかずは鮭焼き、ちくわ天、きんぴらごぼう、ほうれん草ごま和え、つぼ漬け。

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・6月18日  白身魚のフライ、ほうれん草ごま和え、にんじんグラッセ、チーズ入り卵焼き、しば漬け。ここしばらくの弁当の中でいちばんビジュアルが好き。

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・6月19日  焼き鮭、豆苗のピーナッツ和え、和風煮物、卵焼き

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・6月22日 豚肉のコチュジャン炒め、青梗菜の和え物、肉団子、しば漬け。肉団子は自家製冷凍。

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・6月23日 照り焼きハンバーグ、チーズ入り卵焼き、インゲンと人参のグラッセミニトマト。夫のリクエストでミニハンバーグ。これもビジュアルがかわいいと思った。

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・オマケ。私はお昼にほぼ同じ弁当を家でお昼ごはんにしていました。

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・6月24日  焼き鮭、和風煮物、オクラのごま和え、しば漬け。

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・6月25日  オクラの肉巻き、しゅうまい、卵焼き、きんぴらごぼう

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・6月29日  肉団子の甘酢あん、卵と青梗菜炒め、しうまい、えびと枝豆の春巻き。

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・6月30日  海老フライ、肉団子、卵焼き、モロッコインゲンのピーナッツマヨ和え。

 ■

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・7月1日  野菜の肉巻き、大根きゅうりツナのサラダ、かにかま入り卵焼き、ミニトマト

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・7月2日  チキンの甘辛焼き、きんぴらごぼう、ねぎ入り卵焼き、オクラのごま和え、ミニトマト

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・7月6日  ミニハンバーグ、卵焼き、豆苗とベーコン炒め、きんぴらごぼう

7月7日が夫がわけあって弁当なしだったので、かわりに七夕風味にした。

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・7月8日  白身魚フライ、ウィンナー、オクラごま和え、ミニトマトかにかまとネギ入り卵焼き。

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・7月9日  豚肉生姜焼き、卵焼き、きんぴらごぼうブロッコリー

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・7月13日 チキンフライのソース付け、和風煮物、卵焼き、ミニトマト

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・7月14日 チーズ入りミニハンバーグ、卵焼き、モロッコインゲンマヨ和え、ブロッコリー、にんじんグラッセ

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・7月15日 いなりずし、きんぴらごぼう、ほうれん草ごま和え、つくね串。

変形の竹皮弁当箱で。かばんに入りづらいので夫には不評だった。。

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・7月17日  鮭フライ、パプリカと小松菜のツナサラダ、にんじんグラッセミニトマト

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・7月20日  コロッケ、和風煮物、青菜とコーン和え、ミニトマト、柴漬け。

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・7月27日  鶏そぼろごはん、鶏からあげ、きんぴらごぼうミニトマト

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・7月28日  オクラの肉巻き、卵焼き、小松菜のシラス和え、明太子はんぺん。

明太子はんぺんは既製品ですがなかなか美味しかったです。形も丸くてかわいいし。

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・7月30日  鶏肉甘辛照り焼き、和風の煮物、オクラのツナ和え。

2年くらい前のお弁当を見返してみると、ああやっぱりちょっと違うなぁとか思ったりしたり。。

というわけで、7月末までのお弁当でした!

 

 

おわり。

タクシートラブル

先週、タクシー関連のトラブルがあった。

タクシーというか人間関係と言うべきか。

 

諸事情はふっとばすが、どうしてもタクシーを使って、定められた時間までに荷物を運ばなければいけないという事態が発生した。そこに知人のAさんが「一緒に行きたい。タクシー代を半額出すので、同行させてください」と頼んできた。一人でも大丈夫だがAさんを断る理由もないのでOKした。

先方との約束は10:30で、この時間までにタクシーで着くには、さかのぼって10:10には出発しなければいけない。私の家から荷物を運ぶので、この時間に私の家に集合してもらう事にした。

 私「10:10には確実にタクシーに乗らなければいけないのでお願いします」

 A「わかりました。10時すぎに着くように行きます」

 

ところが、当日に、10:07頃にタクシーがすでに到着しているのに、Aさんだけがいっこうに到着しない。タクシーの運転手さんがイライラして「待機料金つけさせてもらっていいですかね!」と言ってきて、「え?なにそれ?」と思いながら、いまここでタクシーに去られてしまうと約束の時間に間に合わなくなってしまうので承諾した。

私はかなりのパニック状態になりながらAさんが現れるのを待った。

10:10になってもAさんは来ない。電話した。

私「Aさん、いまどこですか?!」

A「え〜、◯◯らへん〜」

私「目印の、××ってお伝えしましたよね?わかりますか?」

A「え?私知らない〜」

激萎えした。

 

結局、Aさんがやってきたのは10:20だった。ところがAさんには遅刻しているとう自覚がまったくなく、タクシーの中では「聞いてよ、親戚が私のことを忘れていたのよ!ひどくない?」みたいな話をずっと語っていた。

タクシーが目的地に着き、ICカードで支払いをしようとしたら料金表がすごい表示になっていた。およそワンメーターの距離とは思えない料金になっていたのだ。

おまけにICカードを読みとる機械が壊れたとかで、「すみません、ちょっとね、こいつがいかれたみたいで」とか言いながら運転手さんがその機械をこぶしでガンガン叩いている。約束の時間が迫っていたので、その機械が直ってすぐにICカードで決済した。Aさんは半額出すと言っておきながら財布すら出さなかった。

タクシーから降りたAさんはすごく怒りながら、「あの運転手が機械に小細工をして、料金をつり上げた!メーターに一回、810円って出て、それからいきなり切り替わった!」と主張していた。私はAさんの主張を信じてしまい、これはきっと何かの間違いだろうから、タクシー会社に問い合わせてみるので、私たちのあいだの清算は後日にしようという話をした。

 

次の日、タクシー会社に電話をして聞いてみたところ、Aさんが見たという「810円」はもう今はタクシー料金の規定にはないとの事だった。なぜ高いかというと、私の払った料金のおよそ半額くらいが「待機料金」なのだと言う。その待機料金というのが、1分35秒につき100円という、かなりの高さだったのだ。タクシー会社の人が「HPにも載ってますよ」というので、HPを見てみた。

 

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これはタクシー会社のHPの料金案内のスクショなのだが…。このうちの「時間距離併用運賃」の中に「待機料金」というのが含まれるらしいのだ。

しかし…これ、この記述でわかりますか?

「時速10km以下で走行した場合、1分35秒ごとに100円」

え??待機してるときって車は走行してないよね。待機料金が含まれるならそれ書いていてくれないと素人にはなんのこっちゃわからないよ…。なんでカスタマーがわからないようなことHPに記載、、ていうか記載してなくない?私はこの記述の中に待機料金が含まれるなんてまったく読み取れないのですが。

しかも、タクシー側の機械トラブルでこっちだって待たされてるのに、こっちだって時間が迫ってるのに。それは無視なわけ??え?変じゃない?

 

で、この件が理不尽に感じたので、東京タクシーセンターというところに問い合わせてみたんですが、センターいわくHPの内容までは把握していないので、そこには注意はできないとのことで、この件は有耶無耶になってしまいました。

www.tokyo-tc.or.jp

そもそもは時間に大幅に遅れてきたAさんが待機料金を発生させているわけで、Aさんに支払いの義務があるよなと私は思うんですが、Aさんは遅刻したという概念がまったくなく、「私は悪くない、タクシーの運転手が悪い!」の一点ばりで、まったく話が通じません。それどころかAさんは私に対して払うべきタクシー代すらも踏み倒しており、さまざまな言動から、「あ、これもうはなから私に負担させるつもりだったんかもな」という感じになってきてしまっています…。

タクシーの一件からもう1週間近く経っているので、きちんと払う気があるなら「いつ返す?」みたいな話があると思うんですよね。この先踏み倒すようならそれはもうあきらめますが、Aさんとの付き合いも考え直したい感じです。

 

東京に来てタクシーに乗ったのほぼ初めてだったんですが、こんなことがあるんですね。待機料金が高くてぶったまげました。

 

 

 

おわり