けっこう毛だらけ猫愛だらけ

いつもニャーニャー鳴いています。

ポンコツではない人がポンコツを自称しないでほしい

少し落ち着いてきたが、私はこのブログを目に涙をためながら書いている。

だからすごく怒りにまかせた文面になるかもしれないがお許しいただきたい。

ポンコツの人むけのハウツーみたいな記事があって、へえと思っていざ読んでみたら高級な家電のオンパレード。読むうちに涙が出てきた。この人のいう「ポンコツ」と、私が定義する「ポンコツ」はまったく違うのだなと断絶感がすごかった。

ポンコツが日常生活を送るためのハウツー #頑張らないで生きていく|池澤 あやか|note

それなりの能力と知名度を持つ人が、自称ポンコツとかダメ人間というのは本当に困難してる人にとって害悪でしかない。裏返せば私以下など人間ではない、みたいな物差しになるので。

2019/10/21 20:25

b.hatena.ne.jp

 

正直なところ「ポンコツ」というのであれば、社会適応がどれだけ頑張ってもできなくて、人生に絶望して、死の淵に何度か立ったくらいの人が自称してほしいと思う。

そのくらいでないと、ポンコツといえないだろうと個人的には思う。

私の知人でこういう人がいる。私と同じ発達障害の人だ。

この人は月に何百錠もの薬を飲んでいる。発達障害とそれにともなう二次障害のための薬だ。これを飲まないと社会生活が送れない。薬の額は額面で言うと20万近くにのぼる。これに加えて障害年金(2級)をもらっている。

薬でなんとか精神面をたもち、発達障害の能力欠如をドーピングで覆い隠して、やっとのことで仕事をしている。仕事は障害者雇用で月に10万稼げたら良い方。10万に届かない月もある。こんな調子だから障害者年金がなければ生活していけない。あのね、こういう経済状況であの高級家電買えると思いますか?そんなの買う余裕がない人がたくさんいるってわからないの?(ばかなの?)

大量の薬と合わせると、この人が社会生活をいとなむために年間数百万のお金がついやされている。本人が稼ぎだせる額の2倍くらいのお金が支給されている。

う〜ん、働くことって…と複雑な気持ちになるが、やはりこの人が社会生活を送るためにはこのくらいの医療福祉のサポートが必要だということなのだ。

しかし、こういったサポートが可能なのも、現在はまだ社会保障をささえるだけの人がいるからであって、この先支える人がいなくなればどのようにけずられていくかわからない。「あんたの障害でしょ、自分で努力してよね」という時代はすぐそこまで迫っている。私が安楽死を求めているのはこの時代の到来をすごく恐れているからである。だが、私の恐れとは関係なくこういう時代はすぐにやってくるだろう。

  つい先日、話題になっている『ケーキの切れない非行少年たち』を読んだ。IQの低さや認知機能の弱さによって、人がどれほど困難な人生を歩まざるをえないかがつぶさに現れていた。ひどいなと思うのは、かつてはIQ85以下を知的障害と定義していたのに、これらの人々が15%ほどいるとなったとたんに「支援対象が多すぎるから」とばっさりと切り捨ててしまったことである。これら支援対象からはずれた人々は自分の人生はなぜこんなに困難なのかと苦しみながら底辺に近い仕事に従事したり、人に騙されたりホームレスになったり、ときには犯罪者になったりする。国の支援策がもう少しまともであったならと思わずにはいられない。

  私は自分自身をポンコツだと自認している。だからこのようなブログを書いていたりするわけだが。発達障害の確定診断のとき、私の知能検査のグラフはものすごい高低差があって、IQの値は15くらいの差があってもすごくしんどいと言われるそうなのだが、自分の場合50以上の開きがあった。というのは、突出して言語性IQが高くて、動作性IQの項目が極めて低かったからだ(最低値のほぼ二倍が最高値)。人から「それはしんどいでしょう」みたいなことを言われたことがあるが、私自身は健常者の脳になったことが一度もない。平均値から大きく外れた脳が自分のデフォルトであって、そうでない状態をいっさい知らないのである。だから私は健常者がどのような状態であるのかを知らない。健常者の人はこれほど苦しまないでいられるのだろうか。このへんもいっさいがわからない。ただ、私がこのような文章をそれなりのていで書けるのも、かなりの速さで本を読む事ができるのもある程度高い言語性IQのおかげであって、ここに救われているところがある。

  いわゆる健常者のふつうの人が、仕事をして、家での家事をこなすことが100の能力がいるとしたら、おそらく私には30くらいの能力しかそなわっていない(精神的にものすごく脆弱なことも含めて)。だから残りの70を別の人に肩代わりしてもらうか土俵から降りるかしかない。知人のように大量の薬を飲み年金をもらうことでそこをカバーする人もいるが、他人の助けを借りずに自立しうるだけの能力がない場合、これは本当にどうしたらよいのだろうか。必死にがんばって60くらいの能力でつっぱしることができるが、当たり前だが反動がきて結果的に体調や精神状態を悪化させるのがオチである。自分だってできることなら100とか、もっといえば150くらいの能力を持って生まれてきたかった。はなから低能力で生まれたかったという人はおそらくあまりいないだろう。私だって好きでポンコツに生まれたわけではない。もういい加減にポンコツな人生から逃れたいと願っている。

れいの記事を読んだ人はどうせこんな泡沫ブログなど目にとめないだろうがあの記事は本当に不快だった。

映画『ジョーカー』が話題となっている。観に行こうかなとも思っていたが、精神的に動揺をきたしそうなので行くのはやめた。だが、あちこちの記事を読んでいるとなんとなく内容がわかってきたのでいつか落ち着いた頃にみようかなと思っている。

 

 

 

おわり