けっこう毛だらけ猫愛だらけ

いつもニャーニャー鳴いています。

地域猫活動の難しさについて思うこと

先日、こんな匿名ダイアリーがあったので、地域猫、餌やりBBA等についての雑感を書いてみたい。ちなみに特にオチもなくミラクルな解決法とかもないのでそれは先に断っておきたい。

anond.hatelabo.jp

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 数年前のことである。私と夫は住んでいる自治体の主催する「地域猫セミナー」というのに揃って出席した。セミナーの講師の人は別の自治体の役所の人で、猫をめぐる様々な地域トラブルを解決してきた凄腕の人だった。講師の人が語る猫をめぐるトラブルの中にはかなりシリアスなものもあった。

すごかったのは、セミナーの終盤にあった質疑応答で、ここで私と夫は、「クレイジーな人っているんだ!」とその様子を目の当たりにしてびっくりしたのである。

(夫は、セミナー後、「ねねさんがああいう感じのクレイジーな餌やりババアになったらどうしよう」と本気で心配したそうだ。)

 一例を挙げると、餌やりさんのした質問には、「たくさんの猫を引き取っていたら何十匹も抱えることになった。引越しの費用を自治体で負担していただけないか」というものがあった。これに対して講師の人はバッサリと「それはできません。そのような費用を出すくらいなら一人でも多くの人間の子供を保育園に送り込みたい」とはっきりと告げていた。

でも、このセミナーに参加するような人は基本的には猫の避妊手術には賛成の立場である。地域猫というのは避妊手術が既に施された個体を指す。

もっとすごい餌やりBBAになると、「猫に避妊手術なんてとんでもない!」「どんどん子猫を増やしてたくさんの猫に囲まれたい」というようなことを平気で言い出したりする。それどころか避妊去勢手術を行う保護団体や個人を憎んでいて、手術をした人に対して訴訟を起こす人までいる。

このような人は役所の主催するセミナーにはまず現れないので、市民からの苦情などで役所が初めてその存在を認知する。ここまでのレベルになると、アニマルホーダーだと思う。

kotobank.jp

 家の中だけで猫を飼っていれば「多頭飼崩壊」というよくあるケースになるのだが、困るのは家の外にいる猫にまでホーダー癖を出そうとする人である。とりわけ年配の人に多く、私の見てきた限りでは(サンプル数は少ないが)、全員年配の人である。

このタイプの人には特徴があって、

@餌やりをするが、糞の片付け、病気の手当などは基本しない。

@避妊手術に反対、猫をできるだけ増やしたい。

@増えた猫を引き取ることは一切しない。

@行政や保護団体の意見を聞かない。

@自分が周囲に迷惑をかけているという意識がほとんどない。

地域猫には所有権がないのだが、自分の猫だという意識がすごく強い。

@猫のお世話をする私は小さな命を守っていて偉い!と思っている。

@どれだけ注意されても自分が正しいという姿勢を崩さない。

@長期的な視野がほとんどない。

 

こんな調子の人が近所に生息していて、日々、適当な感じで餌やりをしていたらどうだろうか。やっぱり「ええ…」となるのではないだろうか?私はなる。

もう猫に対しての考え方が全く違う。それどころかこのタイプの人は多くが年配者なので、自分よりも若い人の意見を汲むことはまずない。行政の人も年配者よりは歳が若かったりするので話を聞くこともしない。

ただもう厄介な人なのである。

 

こんな感覚だと、当然周囲との軋轢が起きてしまう。

私の住むあたりにもこのような感覚のご年配の人が数人いるのだが、わずか数人の存在のために周囲の人の多くが猫を嫌う状態になってしまっている。しかし本人には自覚はないので数年に一度くらいの割合で猫が一斉に毒殺されたりしているのである。

 

ホーダータイプの人が不思議なのは、猫の死に対して鈍感なことである。

このタイプの人たちが楽しみにしているのは、元気でぴちぴちの可愛い猫が、自分が出した餌にがっついてくれるその姿を見て楽しむ、アイドル的な存在の猫であって、病気になった猫、歳がいって体が弱ってしまった猫には興味がない。だから猫の手当てをすることもないし次々と新しく子猫を産ませようとする

避妊手術をせずに子猫がたくさん生まれてしまったら、結果的には保健所でのガス殺処分が待っていたりするのだが、猫の死について鈍感なので「また子猫が生まれて来ればそれでいい」と思っていたりするのである。

猫だって生き物なのだから、毎日糞もするし病気にもなる。衰えれば見すぼらしい姿にもなるのだが、そういった猫にはもう用事がないとばかりに見捨ててしまう。

今まさに争いの渦中なのでここに詳細を書くことができないのだが、私の住む近所で、まさに「ホーダー型無責任餌やりBBA」と「避妊手術推進派の人」との冷戦が勃発している。

少し前にクレイジー餌やりBBAに遭遇した。ものすごい剣幕で怒鳴られて、マスクなしで怒鳴ってくるので思わずそそくさと避けてしまった。

餌やりBBAは、「私が朝夕に餌をやっているのによそから知らない人が来て餌をやるから私の餌に食いつきが悪くてつまらない!」と怒鳴っていた。「他所から来た保護団体が勝手に手術していくから訴訟する!」とも言っていた。だったら全頭自分の家で飼ったら良いのに。ひとしきり一方的に怒鳴り込んできたあと風のように立ち去ってしまった。

私と夫は呆気に取られてしまった。これが俗にいうクレイジーな餌やりBBAか!

「あ、触れてはいけないヤバイ人に遭遇してしまった」という感じだった。

 

これ最近は保健所も捕獲してくれないし、保護猫団体も言っても取り合わな..

うち、クレイジー餌やりババアに猫缶投げつけられて窓の網戸ベッチョベチョになった。猫が寄って来るので室外機もボロボロ。ゴキブリやハエと同程度の不快生物になった。まぁ猫は悪くなくて、クソ人間のせいですよ。

2021/06/27 22:08

b.hatena.ne.jp

これはおっしゃる通り人間が悪い。何があったかの詳細はわからないが、クレイジーBBAを目の当たりにした後なので、この人の感覚がよくわかる。

「生き物苦手板」の発端は、生き物そのものではなく無責任な飼い方をする飼い主が苦手だというところから始まったそうなのだが、クレイジーな餌やりBBAに一方的に怒鳴られたのでよくわかる。

少し古い匿名ダイアリーになるが、このような記事もあった。

anond.hatelabo.jp

 

虐待への恐怖心からちょっとおかしくなっている人がいるのも事実で、これじゃあペットショップはなくならないだろうなと思わせるダイアリーだった。

はたまた、保護団体さん側に、「こっちがジャッジする側なのよ」という感覚から、自分の方が立場が上だという感覚で気が大きくなってしまう人とかもいるのかもしれない。

 

人と人との価値観の相違を埋めるのは、なかなか一筋縄ではいかないものである。

 

 

 

特にオチがないが、おわり。